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蒐集について

古美術・骨董入門←クリックしますと古美術希コラム開きます

蒐集について少し添えさせて頂きます。

何から学べば良い?/やきもの編←クリックしますと同サイト内コラム開きます

まず、上の2つのコラムを御拝読頂いた方も多いかと思います。

もう少し添えさせて頂きますと、蒐集家には様々な方がおられます。

蒐集の仕方・内容を店側が導くことの手伝いをするのが古美術商の仕事かとおもいます。

その蒐集品を全てお任せと仰る方も場合によりおられますが、この場合は数年間、店に通われて互いに信頼関係が築けてからが好ましく、これから蒐集を始められる場合は、まずはご自身の好みを分析される事をお薦め致します。

厳選して全ての古美術・骨董品の良い品のみをコレクションされる方や、古いものならなんでも良いという感じでガラクタまでも蒐集される方もおります。

又、やきものでしたら産地に拘る方や、同じやきものでも時代を絞り込んで蒐集される方、或いは皿や壺という形状に拘り蒐集されたり、工芸品になりますと作家の銘に拘る方、武具の場合は刀身だけでなく幅広いジャンルを蒐集されたり、こちらも時代を絞り込んでコレクションされたり・・と、実に様々な方がおられます。

店頭でお話をさせて頂くのは、まずは目的をお聞きして、お客様の好みがわからない限りは本来の業務とは言えず、ただの世間話となってしまいます。

お客様の中には古美術商に入る事すら初めての場合もございますので、なるべくお客様が緊張されないようにと心がけておりますが、時に時間潰しで立ち寄られただけの方もおります。この場合は、ほぼ接客を切り上げさせて頂いております。

 

真剣に商品をお選び頂ける場合と、そうではなく、時間潰しの場合とでは対応や会話の内容もそれぞれに合わせた応対となる事を予め、ご了承ください。又、質問ばかりされる場合は購入意思がないとし、博物館や美術館へ訪れる事をご提案させて頂いております。

 

蒐集について

蒐集される場合にまずは目に止まったものが好みの場合は、そのまま所有して頂き、その対象物からスタートされるのが好ましいかと思います。

ここで一つ、最近は売りつけられるのではないか?と怪訝な表情をされる方も多くなりましたので、言葉を添えさせて頂きたいのは、わからない方には店側としても所有して頂きたくないのが本音です。

後々のクレームを考慮してなどと下世話なお話ではなく、どこの店舗も古美術商に限らず、真剣に品定めをしてから身銭を払い仕入れて店頭で販売しております。

あやふやな感覚で所有されるよりも、良い買い物をしたと仰って頂き、そこから蒐集がスタートされて、店側ともじっくり時間をかけて長いお付き合いとなる事がどの業種にも好ましい在り方かと思います。

そこで、古美術品を蒐集される場合ですが、お好きなもので真面目な物を軸として手元に置き、それらを日々活用したり見て覚える事が何よりも大事な目利きの訓練となります。

これと同時に買い物をされる前後に専門書を購入して学ばれてから古美術商を訪れる事も必要です。

全て店の人から聞けばいいや!というのではなく、ある程度の知識を備えてから訪れる事が好ましいです。

漠然としたご来店の場合は、店側もどのような趣向でおられるのかお聞きするのに時間を要するのと、知識がない場合はお客様の方がご不安を抱える事に繋がります。

 

漠然とした不安は自ら学ばれる姿勢と実行力により解決されます(分析する力も備える事が可能です)

専門書を購入後は美術館や博物館に出向く事を当店ではお薦めしております。

「美術館や博物館では欲しくても買えないじゃん!」と仰る方が時々おります。
実際、買えませんが、情報を得る為に、美術館や博物館に展示されている物を『見る』という意味でお薦めしております。

美術館や博物館で俗に云う本物とされる物を数多く見る事により目が慣れてきます。
その上で、ご自身の好みを探り、蒐集する品物のジャンルを絞り込んでから、いよいよ古美術商に出向かれる・・・そのような流れが好ましいと思います。

 

*目の保養と仰る方は美術館・博物館で正式な入場料を支払った後、拝見される事をお願いします。これは画商時代から多く耳にしておりますが、目の保養をされる場は用意されております。売り場は目の保養ではなく「買い物する場」なのです(美術業界の声を代表して記載します)

当店は立地が駅前と云う事もあり、通りすがりに入店されてから、面白いと感じて頂いて蒐集をスタートされる方もおります。
しかし、商談とは言えぬ世間話が主となり肝心な古美術品のお話をされずに「なんかいいから、とりあえず買います」と言われてしまうと身も蓋もなく・・・又、その後、専門書を読んで再度ご来店される方もおり、そうでない方も多く非常に残念です。

*「とりあえず」は、ございません。店側もとりあえず売ります。と云う場合は警戒して下さい。とりあえずという言葉が現代社会で多く用いられるようになり、曖昧な解釈を生みご自身を安堵させる為に発する都合の良い言葉として解釈しております。当店は「とりあえず」は禁句とし律して商談させて頂いております。

他の店舗も同じかと思いますが、なるべく店との信頼関係を築きつつ、お客様の方で好みを探られるのが良いものが巡ってくる最良の手段かと思います。

当店のお客様は皆さん平等に店頭に並んでいるものから選んでおられます・・・と断言したいところですが、実際は顧客となり店側に好みや蒐集品を把握させて頂きますと、例えば、李朝が入荷されましたら「○○さん好みだからご連絡しておこう」となります。

結局、人間関係が全てかと・・・どこのお店でも同じではないでしょうか?

そして、なるべく蒐集内容を広げない事をお薦めします。

このような事を申しますと、商売人じゃないね〜と言われますが、あまりにもジャンルを広げすぎますと・・・何かに引っかかります^^;

この何か←は、そうです、皆さんが所有したくない贋物。

なるべく蒐集スタートされたばかりの頃は、好みの物に的を絞り込み、そこを深掘りするように学び、そうこうしている内に目の前に現れた正に求めていた物を即決される・・・と云うのが宜しいかと思います。

店側としても、例えば、古伊万里が好きです!と断言しておられる方に幕末頃の薩摩は薦めませんし、薩摩の華やかさをコレクションしたい!と目を輝かせておられる方に古染付の侘び寂びをお出しする事もございません。

少し長くなりますが、学生さんのご来店も多く有難いのやら?の店内ですが、当店は20歳未満の学生さんにはなかなか売りません。
欲しい!と言われても1年は様子を見ます。

興味本位で所有されるよりも、本当に好きなのか?を観察させて頂いております。

そうは申しましても、私も15ぐらいからコツコツ地味に蒐集していたので、学生の方がアルバイトをして稼いできた場合はお譲りしてます。親御さんの仕送りやお小遣いでは売りません。

真剣に物を選んで生涯大事にできる事が好ましいですし、初めて購入した物は記憶に刻まれます。

中年を過ぎる頃に「なんでこんな物を買ってしまったんだ〜」と嘆くよりも、スタートから「頑張って買った甲斐があった」と仰って頂けるよう、その繋ぎをする意味で店頭におります。

真剣な場の為、中途半端なご来店の場合は非常に嫌な思いをされるかと思いますが、こちらも真剣に商売をしておりますので、何卒、宜しくお願い申し上げます。

 

真剣な方には真剣に商談を行わせて頂きます。

商売と云う言葉の概念が人により様々ですが、信頼関係の元、成り立つ、きちんとした人と人の関係と解釈しております。

店側に配慮されるお客様の存在は大きく、当店のお客様はそのような方が多く有難い限りです。

蒐集品・・・何にしよう?と悩んだら、まず買わない。

こう云うのが欲しかったんだよ!と言えるまで、買わない。

所有してから「やっぱり凄いものだった」と目をキラキラさせる方もおりますし、嬉しいですし、有難いです・・・けど・・・

『凄い!探してたんだ!これ!下さい!』

一番嬉しい意思の疎通の瞬間です。

 



 

 

長くなりました。

本日もご拝読頂きましてありがとうございました。

 

 

 

author:古美術 希, category:余談, 18:01
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