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茶釜・鉄瓶の手入れ方法
過去にも同じ内容の記事が存在しますが改めて記載致します。

先日、京都の飲食店より釜の手入れ方法について問い合わせがございましたので、そちらの画像を拝借しご案内申し上げます。

以前、当店よりお買い上げ頂きました人間国宝 高橋敬典 茶釜を御使用頂いております。

使い込んでいくうちに手入れ方法次第で錆が生じます。

古美術・骨董商でお買い上げ頂いた場合や新品のものも同様としてご拝読下さい。

まず、茶釜を購入後は何度か湯を沸かす事を繰り返して下さい。

新品のものはコーティングとして漆が塗られている場合もございますので、匂いが気になる場合は何度かに分けて湯を沸かし匂いが気にならなくなるまで続けて下さい。

古い茶釜の場合は既に錆が生じている場合が殆どですので、この場合は『さつまいも』を輪切りにして、それを茶釜に入れてお湯を沸かして下さい。この場合、長時間煮る感覚で行う事が好ましく、やがて錆が浮いてきますので、湯を捨てた後に釜が自然と冷めるまで放置し、その後、たわしで磨いて下さい。たわしを用いるのは、この作業段階のみが好ましく、むやみに擦りますと後に底が抜けるような自体になりますので、あくまでも購入後の手入れとして記憶して下さい。

そして、使用していく段階で日々のお手入れが必要になります。

茶釜や鉄瓶は食器用洗剤で洗う事は致しません。

湯を沸かした後、中を空にして布で内側を乾拭きします。
自然に余熱がなくなるまでゴトク(最近ではIHを使用される方もおります)などの湯を沸かしていた場所に戻し、余熱で空の釜(鉄瓶)を乾かすように放置しておきます。この時、火元は消化されているのが前提です。

それでも日々御使用になられる上で、以下の画像のように錆が浮いてきましたら
IMG_3370.JPG
上記のさつまいもの方法で錆を取るか、茶殻を入れて湯を沸かします。
茶殻には錆止めの作用がございますので、お試し下さい。

湯が茶色く濁るような事が生じた場合は一番はじめに記載したたわしで擦る方法を用いる事が好ましく、しかし、使うごとに擦るのは避けて下さい。

茶釜の底が抜ける前に水漏れが生じます。
水漏れを修理する事も可能ですが、なるべく使用段階で正しい手入れ方法を行って頂けましたら現状のまま使用し続けられます。

茶釜や鉄瓶は鉄分が摂れる事から女性の貧血にも良いとされております。

又、湯の円やかさ(まろやかさ)が異なる事は使い続けて行くと段々と味覚によりわかり始めます。

今回、お問い合わせ頂いた方からも使い続けて約一年経過したところで白湯の評判が良いとご連絡を頂き、それは何よりとお話していた次第です。


近年と申しますか、極々最近では南部鉄器などは予め内側がコーティングされており半永久的に錆を気にせずに使用できるものも販売されております。

鉄分や湯の円やかな味わい云々よりも利便性を優先される方には、そちらの近代のものをご購入される事をおすすめします。

鋳物の原材料となる鉄ですが、これまた古いものは貴重となりつつございまして、一部の職人の間では古銭を溶かして茶釜を制作される方もおります。


茶釜のご購入をお考えの場合は用途をメモ書きにしてから御自身に合うものをお探し下さい。

茶道のお道具を探される場合は流派によって茶釜の形状を使い分ける時季がございます。
こちらは師と仰ぐ方に何が適しているか確認されてからご購入をお考え頂けますようお願い申し上げます。

手入れ方法は聞く方によっては異なる方法をお答えになられるかと存じ上げます。

こちらの記事は一般的に錆を防ぐ方法と錆が生じた場合の方法、そして手入れ方法としてご拝読願います。


茶釜の修理も承りますが、ぽっかり穴が空いてしまった場合は新たに購入される事を提案する場合もございます。

許容範囲内でご相談承ります。

お道具全般、所有者により姿形を変えます。
これまで受け継がれてきたものを更に後世に残したいとお考えの方は、お道具それぞれの個性・特徴を捉えて手入れを行い末長く御愛用頂けますようお願い申し上げます。
 
author:古美術 希, category:その他, 11:49
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