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エビチリ

中国人のお客様が増える中で日本人のお客様からも中華料理を盛り付ける器を探されておられる方が数名いらっしゃいましたので、神奈川県民らしい発想から中華街に行ったら必ず注文する料理の代表格「エビチリ」で御紹介致します。

エビチリは白磁と呼ばれる真っ白な肌に盛り付けられて出されることが多い印象を受けております。
その皿には敢えて絵付けはされておらず実にシンプルな器が多く、食材の色彩が際立つ印象です。

しかし今回は染付を用いて御紹介させて頂きます。

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江戸中期の伊万里蛸唐草紋様なます皿5枚揃

こちらの皿をご覧になる方から「良いもの置いてありますね〜」とお褒めの言葉を良く頂きます。
蛸唐草紋様は今現在も生産されており、日本国内でロングセラーとも言えます。

この蛸唐草紋様の中心に料理を盛り付けますと、中央にある食材の存在感が増します。

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例えば、このような具合になります。

なます皿ですと直径15cmぐらいのものが標準とお考え下さい。

大人数の場合は大鉢や大皿に大量に盛られてみて下さい。

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少し色合いが寂しく感じるようでしたら、青葉を添えられると活き活きとします。

色の効果は絶大で色彩により食欲の変化があるほどです。

次は用途が異なる器を御紹介致します。

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平戸龍紋様盃洗
←クリックで商品ページが開きます(古美術希)

江戸幕末期のもので呉須(青)が上の画像よりも華やいだ印象を受けるかと思います。
こちらの呉須が広く日本列島に知れ渡るのは1800年代頃とお考え下さい。
もちろん、それよりも前に作られたものにも番外編のような存在で今も現存するものはございます。
時代区分の難しい所ではございますが、なるべくオープンにされている情報を基準に当店では御紹介するよう務めております。

さて、こちらはフチが印象的な作りとなっておりますが、本来は料理を盛り付ける器ではなく、盃(さかずき)を洗うと書きまして「盃洗/はいせん」と称します。
この器に水を入れて、酒を飲んだ盃をこの器で濯ぎます。

盃洗は現代で云うコンポートのような形状が多く知られておりますが、このように高台がすぐ下にくる形状のものもございます。
通常の鉢と盃洗の見分け方は数多くの器をご覧になられるうちに段々とわかるようになります。
とにかくコツは「見る」ことで、その数の中から脳と勘で見分ける作業の繰り返しです。

古美術評論家気取りの方が多くおられますが理屈を並べても最終的にはパッと見た時に瞬時にわかるようになりますので、ここがこ〜だから○○だ!と云うような説明を要する間は、まだまだ見続けることを繰り返されることをお勧め致します。

店主である私も古美術に関しましては生涯勉強の姿勢でおります。
他者からの言葉に基づき鑑定されるよりも己の目を鍛える作業の繰り返しですね。

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話を戻しまして、エビチリを添えました。

江戸中期のものよりも雰囲気が異なるかと思います。

これは呉須の色、形状、肌の色が江戸中期から幕末にかけて異なるのも理由の一つです。

上記記載のように、こちらは伊万里ではなく平戸焼です。
平戸は伊万里よりも肌が白いところがポイントです。

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近くで見ても、その白さは完成された白に近く当時は主に大名に献上されていたとされております。

白地に藍色の呉須=イコール=伊万里/ではございません。
藍九谷もございますし、その他の土地でも生産されております。

この辺りを瞬時に○○焼と判別するのも数多く見ることに限ります。

言葉でお伝えするよりも、実際に所有して毎日使い、器の特徴、雰囲気を記憶することが目利きになる第一歩かと思います。

店頭で質問攻めをされるよりも本当に学びたいと思われる方はお近くの古美術、骨董商に出向かれて、そこにあるもの(現存する時代物)を見極め、所有され、個々人で学び続ける他に道はないかと思います。

学校?う〜ん?
美術系の学校を出ておりますが、当店には当時お世話になった先生方も御来店されて見ておられます。
学校で学ぶのは、ちょっと道が異なるかな?と私は思います。

鑑定に関しましては高い授業料を支払って学ぶと云うのは購入して学ぶと云う意味、これはスクールに通い授業料を支払い、、、云々よりも個々人で行った方が賢明かと思います。あくまでも当店の考えでございます。当店は学校ではございません^^商談、売買の場です。宜しくお願い致します。

 

もちろん、茶道や華道などの「道」とつくジャンルは適した先生に入門されない限りは始まりません。

こちらも当店から紹介は行っておりませんので、皆様の相性の良い先生をお探しになり邁進されることをお薦め申し上げます。

中華料理でも日本料理でも、様々な表現があります。

料理、調理そのものは学校がございますが、御家庭で楽しまれる程度で、いつもより、も〜少しだけ勉強したい場合はプロの料理人が手がける店にお邪魔して堪能されることもお薦め致します(こんな古美術商の簡単な料理ではなくてね^^;)

調理方法までは来店だけでは教わることは難しいですが、雰囲気や盛り付け、そこにある空間や目の前に出される料理からも感じられることは様々ございます。

 

話が長くなりました。
 

まずは『使える器』を基準に探されることをお薦め致します。

それには毎日の食卓に並べられるものが一番良いかと思います。

 

武具や掛け軸、絵画、彫刻などの他のジャンルは、また別の機会に書きたいと思います。

 

author:古美術 希, category:食と器, 12:41
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